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ニットの価格の裏話

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ニットの価格の裏話
こんにちわ。
ニットの価格って1900円のセーターから190000円のセーターまで様々ですよね。

何でこんなに違うん?ってところを、元ニットデザイナー目線で解説します。

それではGO!

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たとえばこんな会社例


独自の世界感で有名なブランドA社


カーディガン128000円
セーター   88000円



オリジナリティの高いブランドB社


カーディガン23000円
セーター  15000円



とにかく安く薄利多売のC社


カーディガン2900円
セーター  1900円



ウール100%のカーディガンを作る:A社


デザイナー→ニットデザイナーへ


デザイナー「最高のウールを揃えてちょうだい、とにかく肌触り重視よ。なるべく細く、しなやかでチクチク感とかあったら承知しないわ、デザインもトレンドを意識しつつ、世界観が出るようにね。細部にこだわって。もちろんメイドインジャパーンよ!!」

ニットデザイナー「了解しました。」

カーディガンを作る流れ


糸+編地発注

編地見本が糸5種類×ゲージ3種類到着。
それぞれ比べて最高の肌触りを確かめて糸・デザイン決定。

1stサンプル到着、デザイン修正、オリジナルカラーで糸を発注。

展示会サンプル到着、展示会で受注数決定、デザイン修正、量産合計100枚発注。

先上げサンプル到着、ちゃんと修正されてるか確認。

納品前見本到着、各寸法最終チェック

店舗へ発送



原価を考える


上代128000円 原価率22.9%

製品仕入れ値24500円 日本製
内訳
原料費 30000円/kgの糸で200g使用 6000円 
編工賃 14500円/1着
付属代  4000円

24500×1.2(会社によって違う)=原価29400円

原価29400÷上代128000=0.229 22.9%



お高いポイント


原料費・・・良い糸は高い、原価に直結、しかも100枚分だと20kgしか使わない為、糸値は安くならない。

編工賃・・・日本は人件費が高い、良い糸は繊細な為、高速で編むと品質が落ちる=スピードが出せない=編み効率が悪い、仕上げのリンキング接ぎも出来る職人が限られてくる為に高くなる。

付属代・・・ボタンなど、良いモノは値段に直結する。

原価率・・・会社を回していく為には、20%前後に抑えておかないと利益が出ない。



ウール100%のカーディガンを作る:B社


デザイナー→ニットデザイナーへ


デザイナー「上代23000円でウールのカーディガンやるよ、上代にハマるようなギリギリの良い糸を用意してね。最低限チクチクしないやつね、デザインはスタンダードでトレンド意識してね、ちょっと工夫してね。中国でもOK」

ニットデザイナー「はいわかりました、では生産中国、枚数は300枚で見積もり取りますね。」


カーディガンを作る流れ


ここはA社とあまり変わらない。

糸+編地発注

編地見本が糸2種類×ゲージ2種類到着。
それぞれ比べ、糸・デザイン決定。

1stサンプル到着、デザイン修正、オリジナルカラーで糸を発注。

展示会サンプル到着、展示会で受注数決定、デザイン修正、量産合計300枚発注。

先上げサンプル到着、ちゃんと修正されてるか確認。

納品前見本到着、各寸法最終チェック

店舗へ発送



原価を考える


上代23000円 原価率22.9%

製品仕入れ値4025円 中国製
内訳
原料費 4500円/kgの糸で200g使用 900円 
編工賃 2000円/1着
付属代  600円
商社マージン 15% 3500×0.15=525円

4025×1.2(会社によって違う)=原価4830円

原価4830÷上代23000=0.21 21.0%



お値段ポイント


原料費・・・なるべく良い糸5000円/kg、300枚分だと60kg使用、交渉で4500円/kgまで落とせる。

編工賃・・・日本より中国の方が人件費安い。高級糸より強度がある為スピードが出る=編み効率が良い、仕上げのリンキング接ぎ職人も沢山いる。

付属代・・・ボタンなど、ある程度のレベルで納得。

原価率・・・会社を回していく為には、20%~25%前後に抑えておかないと利益が出ない。



ウール100%のカーディガンを作る:C社


デザイナー→ニットデザイナーへ


そもそもデザイナーもニットデザイナーもいない。


カーディガンを作る流れ


社長「よっしゃ、カーデやるか。」

商社「いらっしゃいませ社長。」

社長「おう、カーデやりたいんだが何かある?」 

商社「こちらにあるのが※乗っけていける商品です。」
※20万枚とか作る中の数千枚を買うような感じ。

社長「ん~、んじゃこれ、色は?」

商社「15色やってますね。こちらです。」

社長「1、4、9、13で各500よろしく。」

商社「ありがとうございます。」

店舗へ発送


原価を考える


上代2900円 原価率40.0%

製品仕入れ値1170円 中国製
内訳
原料費 1000円/kgの糸で200g使用 200円 
編工賃 500円/1着
付属代  50円
商社マージン 30% 750×0.3=225円

975×1.2(会社によって違う)=原価1170円

原価4830÷上代23000=0.40 40.0%


お安いポイント


ブランドネームを変えて2000枚発注
世の中にはネーム違い、色違いで同じ商品が出回る。

原料費・・・商社任せ。

編工賃・・・商社任せ。

付属代・・・商社任せ。

原価率・・・定価ですぐ売って次にいく為、40%前後でも利益が出る。



まとめ


いかがでしたか?
ここに書いてある事が全てではありませんが、ざっくりどんな感じかわかると思います。
10000円以下のカーディガンは95%くらい中国、ベトナムです。

製品のニットを考えると、ユザワヤとか小売りの糸のほうが良いモノ使ってますね。編み物に使う糸は、大体小巻きになってるからその分高くはなりますが。

中国糸の話→ニットの素材の小ネタの話
俺のアツい編み物話→編み物かぎ針の挑戦

ユニクロさんとかは、自社工場で20万枚発注出来る規模があるから、素材にお金を掛けられる。それでも、もうちょい良い糸使ってくれよってのも使ってるけどね。メンズのセーターはあまり好きじゃない。

おっと誰か来たようだ。

ではまた!


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